文化財詳細
牛ヶ沢(4)遺跡の鍛冶・製塩遺物
文化財区分:
考古資料
時代区分:
平安時代、平安前期
指定区分:
指定・登録なし
収蔵場所:
是川縄文館
古代では鉄の利用が活発となり、そのための鉄生産が行われるようになる。鉄生産は大きく分けると、①砂鉄や鉄鉱石から鉄を抽出する(製鉄)、②鉄塊から不純物を除去して鉄素材を作る(精錬鍛冶)、③鉄素材から製品を作成、または製品の修理や再生を行う(鍛錬鍛冶)の工程がある。9世紀後半から10世紀前半の平安時代中頃になると八戸地域で鉄の生産が行われるようになり、遺跡からは鉄の道具や鍛冶関係の遺構・遺物が多く出土する。
牛ヶ沢(うしがさわ)(4)遺跡からは、鉄の生産を行った鍛冶炉がみつかっており、中でも土師器の底を転用したるつぼ(金属を溶かし、鋳型に流すための容器として使われた容器)がみつかっている。
また、この遺跡からは、海水を入れ煮詰めて塩を得る製塩土器も多くみつかっている。
解説執筆者 : 山田 貴博
推薦文献 : 八戸市 2015『新編八戸市史 通史編Ⅰ原始・古代・中世』