HACHINOHE HISTORIA

文化財詳細

#工芸品 #国宝 #南北朝時代 #櫛引八幡宮 国宝館
赤糸威鎧 兜、大袖付 附唐櫃(あかいとおどしよろい かぶと、おおそでつき つけたりからびつ)
赤糸威鎧 兜、大袖付 附唐櫃(あかいとおどしよろい かぶと、おおそでつき つけたりからびつ)
(国宝、櫛引八幡宮 国宝館、鎌倉時代~南北朝時代(14世紀)、兜鉢(かぶとはち) 高さ12.2cm、しころ丈22.6cm、前胴丈36.0cm、前草摺(まえくさずり)丈26.8cm)
赤糸威鎧 兜、大袖付 附唐櫃(あかいとおどしよろい かぶと、おおそでつき つけたりからびつ) 背面
赤糸威鎧 兜、大袖付 附唐櫃(あかいとおどしよろい かぶと、おおそでつき つけたりからびつ) 背面
(国宝、櫛引八幡宮 国宝館、鎌倉時代~南北朝時代(14世紀)、兜鉢(かぶとはち) 高さ12.2cm、しころ丈22.6cm、前胴丈36.0cm、前草摺(まえくさずり)丈26.8cm)

国宝「赤糸威鎧 兜、大袖付 附唐櫃」

金物を最も多く用いて豪華かつ華麗に飾り、黒漆の小札(こざね)を茜染めの組糸(くみいと)で威(おど)した「赤糸威鎧(あかいとおどしよろい)」で、奈良県春日大社所蔵の国宝「赤糸威大鎧(あかいとおどしおおよろい)(竹虎雀飾)」と東西の双璧と称される鎧である。

金物は、銅地鍍金高肉彫(どうじときんたかにくぼり)で、重なり合った枝菊(えだぎく)を精緻に表現しており、地を透かしたものと鍬形台(くわがただい)のように魚子地(ななこじ)としたものの二通りの様式が用いられている。兜の正面や吹返(ふきかえし)、鳩尾(きゅうび)の板などは金物で全面を覆っており、袖には瑞雲と籬(まがき)に枝菊の金物を配し、鍬形台、吹返、袖に一文字に三盛菊文(みつもりぎくもん)を据えている。

兜は、黒漆塗の鉄板を星(ほし)と呼ばれる鋲(びょう)ではぎ合わせた星鉢(ほしばち)で、兜の四方には飾金物を配している。眉庇(まびさし)には八重菊枝文(やえぎくえだもん)の鍬形台が打たれ、重厚な大鍬形(おおくわがた)が付いている。

この鎧は、鎌倉時代に盛んになった高肉彫(たかにくぼり)や透彫(すかしぼり)、透彫の彫金技法を背景に、鎧が工芸品として最高水準に達したことを示す作品である。春日大社所蔵の甲冑は、祭礼の際の随兵の鎧であったことから、櫛引八幡宮の鎧も同様の可能性が考えられている。

解説執筆者 : 八戸市社会教育課 柏井 容子
推薦文献 : ①『南部一之宮 櫛引八幡宮』 ②青森県 2010『青森県史 文化財編 美術工芸』 ③八戸市 2012『新編八戸市史 地誌編』

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