文化財詳細
東善寺の欄間について
文化財区分:
歴史資料、建造物
時代区分:
室町時代、安土桃山時代、江戸時代
指定区分:
市指定
収蔵場所:
八戸市博物館、寺社仏閣(小田八幡宮)
東善寺(とうぜんじ)にあったと伝えられる2間分の黒塗りの欄間(らんま)である。昭和48(1973)年、市文化財指定。
東善寺は南部師行(なんぶもろゆき)により甲斐国に創建され、根城(ねじょう)南部氏の居館であった根城の城内に移された祈祷寺(きとうでら)であった。その後、根城南部氏の遠野(とおの)への所領替えの際に遠野に移された。発掘調査の成果によれば、東善寺は根城跡の北東部分、「東善寺館」と呼ばれる曲輪(くるわ)内に位置していたことがわかっている。現在は、墓地となっているところにあった。また、祈祷を行うための護摩堂が付近にあったといわれている。
東善寺の欄間は、遠野へ移される際、所縁が深い河原木(かわらぎ)地区の小田(こだ)八幡宮(当時は小田毘沙門堂)の別当である河村家に譲られ、自宅の欄間として用い伝えられてきたものである。現在は八戸市博物館でみることができる。
解説執筆者 : 八戸市社会教育課 杉山 陽亮
推薦文献 : ①八戸市教育委員会 1986『八戸市の文化財』 ②八戸市 2012『新編八戸市史 地誌編』