階上町における高齢者の骨密度,栄養摂取量,身体活動レベルの実態調査
論文タイトル (カナ)
ハシカミマチニオケルコウレイシャノホネミツド,エイヨウセッシュリョウ,シンタイカツドウレベルノジッタイチョウサ
著者(日・英)
吉田 稔
井元 紀子
三島 隆章
工藤 祐太郎
佐藤 千恵子
要旨・内容
階上町の肥満者,多量飲酒者の割合は全国に比べ高値であることから,身体活動・運動の習慣,節度ある飲酒などの指導が行われている。最近,高齢者の骨粗鬆症予防の観点から骨密度,栄養状況および身体活動レベルの把握が重要な課題となっている。本研究は階上町の高齢者を対象に栄養状況,骨密度,身体活動レベルの実態について調査した。
住民の肥満度は肥満(BMI≧25)と判定された割合は男性(平均年齢 67.9±8.0 歳)では 55%,女性(平均 65.2±6.0 歳)では 38% と同年代の男女の平均値に比べ,その割合は高値であった。栄養摂取量と肥満との関係では,エネルギー,タンパク質,脂質,炭水化物との摂取量との間には相関は男女とも見られなかった。栄養摂取量は男性のエネルギー摂取量を除いて,すべて日本人の食事摂取基準内であった。なお男性のエネルギー摂取量は必要量を下回っていた。
骨密度(Stiffness 値)は要注意域と危険域の割合は男性で 3 割,女性で 8 割と明らかに女性に多く認められた。更に女性では加齢ともに骨密度が減少する傾向にあった。骨密度(Stiffness 値)とエネルギー,タンパク質,カルシウム,ビタミン D,ビタミン E などの栄養摂取量との間に男女ともに相関は認められなかった。女性について身体的活動レベル別と骨密度(Stiffness 値)との関係を調べた場合,身体活動レベルが高い III では,身体活動レベル II や I に比べ Stiffness 値 80 以上の安全域の割合が高い傾向にあった。今回の調査から高齢者の肥満防止,骨密度量低下の対策として,身体活動レベルの強化とくに日頃の運動習慣が重要であることが判明した。
要旨・内容 (英語)
掲載元情報(日・英)
八戸学院大学紀要
第45号(2012)
pp.89-97
論文種別
考古資料、考古資料、考古資料
発行年月日
2012/12/27
閲覧先
八戸学院学術情報リポジトリ
閲覧先URL
https://hachinohe-hachitan.repo.nii.ac.jp/閲覧先での公開範囲
全文公開