八戸ペンクラブ
The Hachinohe P.E.N. Club
この本・この資料「冥土の土産」
竹岡準之助著
「私は、一昨年の暮れから昨年九月にかけ句・歌集を含む七冊の本を上梓した」。第1章に記された文の要約である。その心は〈畏友・三浦 哲郎を偲ぶ「白夜の忌―三浦哲郎と私」だけは本にし、残しておきたかったから、とメッセージも熱い。
既刊本は機を捉えこのコーナーで紹介してきた。八戸が誇る著名作家, 三浦哲郎さんの死を悼み、立て続け出版の著作に早稲田仏文同期で同人誌「非情」仲間だった三浦さんの人柄や作品を登場させる。この本でも 「侍」と「少年挽歌」を章立てするなど三浦さんへ敬愛の情を表す。帯に「81歳で恋もする男の〈終活〉記」 とあるが余熱はあたりに漂う。
幻戯書房・刊。333㌻、2400円+税