八戸ペンクラブ
The Hachinohe P.E.N. Club

この本・この資料「安藤昌益と現代」

昌益資料館を育てる会・刊

 八戸市八日町にある安藤昌益資料館が開館7周年に当たることし、昌益資料館双書とし『安藤昌益と現代』」 2号を発刊した。

 2009(平成21)年10月、日本でも初めて創設された「安藤昌益資料館」。その開館を記念し資料館双書を刊行し頒布するところ。

 その双書2号、巻頭に掲げた「安藤昌益とその封建社会の批判」は今から68年前、かのハーバート・ノーマンが東京大学で講演した内容の再録。日本に独創的な思想家ありーと海外でも紹介したノーマン自身が 「忘れられた思想家」〜安藤昌益のこと〜を上梓する以前、公の場で昌益にスポットを当てていたのだ。

 講演で日本人は「概して模倣の民族」と西欧などから見られていたーと指摘。その根拠は独創的な思想家がいなかったためという。しかし、 昌益が発掘され、自らもそれを追った。ノーマンは昌益の思想、人と性格、「自然真営道」などの内容も説く。

 次いで昌益の発掘、研究で評価が高い八戸市立図書館の西村嘉元館長による「ノーマン以降の安藤昌益研究」(平成14年発表)を再録した。

 巻末には当クラブ、吉田德壽会員が農文協から出版した『安藤昌益の痛快漢字解」に載る「法」の字を転載、紹介。62㌻、税込み500円