八戸ペンクラブ
The Hachinohe P.E.N. Club

「地域文化研究」23号 八戸工業高等専門学校

地域文化研究センター刊

 同高専で学ぶ学生やOB、教授、 関係者らが執筆するレポート集。今回は23号で当クラブの村井村治会員が「誕生から国民学校4年生ころ迄の見聞あれこれ」と題し論稿を寄せた。村井さんは生家が八戸市鮫町にあった「石田家」で、著名な詩人・ 村次郎(本名石田實)は実兄だ。

 石田家へは明治期に秩父宮、戦前に高松宮様が宿泊されたがその経緯などを記述。戦時中は「戦場になった鮫」、続く「兄の復員とこども文庫」で地域文化、「鯨の解体を観る」 は産業の様子など歴史の一断面を。

 紹介したいもう一つは小瀧勇当クラブ副会長の絵で見る「八戸の港づくり」ー明治~大正~昭和~平成。 盛岡藩士であった原敬総理大臣は大正10年11月、東京駅で暗殺されたが八戸港建設とのつながりも強かった ーとする短いリード文。大半は表題の通り写真や図絵などを配置、タイトルや説明文を付す。いずれも時代背景を想起させる貴重な記録集だ。

八戸工業高等専門学校地域文化研究センター刊。131㌻、非売品。