八戸ペンクラブ
The Hachinohe P.E.N. Club

新春講演会と祝宴にぎやか 木村さん、熱く『八戸聞見録』

 当クラブは恒例の新春講演会と春を祝う会を2月10日、八戸会館で開いた。講師は木村久夫さんで演題は 「『八戸聞見録』と地域の人々」。講演会に先立ち、テーマ本となった『八戸聞見録』の写本が当クラブ会員から講師に提示され木村さんは予期せぬ掘り出し本、新展開に歓んだ。

 今春の講演会は『八戸聞見録』を著した元鮫中学校長の木村久夫さん(当クラブ会員)。著書『···聞見録』を訳した苦労、八戸地方の文化、産業分野等での「知の系譜」や先達の功績も説いた。同名の著作は明治期、 渡辺村男さんが三戸郡公立中学校教員長(現在の校長) 時代に著し明治天皇八戸巡幸のおり献上され「八戸地方初の地歴誌」と評価は高い。

 木村さんはこれを十年以上かけ現代文に訳し図版もカラーでビジュアル化した。この日は一般市民、会員合わせ 30人が聴講に及んだ。

 講演の後、木村さんの出版と新春を祝う会は青森から来場の和島善男さん(東奥日報社元専務)が乾杯の音頭をとり歓談の輪を広げた。また、 一般参加の有谷昭男さん(八戸在住) が中締めをし、会を閉じた。