八戸ペンクラブ
The Hachinohe P.E.N. Club
この本・この資料「初代 吉田昌平とその周辺」
吉田和平著
初代昌平は國分末治として生まれ、 大正10年、二戸市福岡の國分家から八戸の「淡忠」こと淡路屋吉田忠吉家へ入り24歳で婿となった。國分家といえば盛岡藩時代からの豪商で名門。淡忠の店舗を改装し「吉田金物店」を開業。大正13年、八戸大火で類焼を免れ順調に業績を伸ばした。
妻・トミとの間には長男の實(益敬と改名)や後に俳句の道を歩む次女俱子(俳誌「たかんな」主宰、当クラブ会員)らが生まれた。しかしトミは病没。再婚したタキとの間にはこの本の著者、和平らが誕生する。
株式会社に改組した吉田産業は時代と共に業績さらに伸ばし、初代昌平亡きあとは長男の益敬が後を継ぐ。二代目昌平となった益敬は八戸中学から山形高校、京都帝大に学んだ俊才。現在は吉田誠夫が代表取締役社長の吉田産業は年商1千億円に迫る勢い。自分史ならぬ“一族史”であり八戸の産業経済史としても貴重な一冊。202㌻、私家版。吉田産業発行。