書家（前衛）、毎日新聞社賞受賞、八戸文化賞受賞、黒潮書道会事務局長　杉本敦子さん（７０代）

八戸出身。母は、蛯名晶子（てるこ）俳人。郷土料理「蔵」のオーナー女将

「与えられたことを一生懸命してきただけです」と言う言葉が気負うことなく自然体な印象。南部の郷土料理「蔵」オーナー女将として奔走していた過去を振り返る。「地元では普通に食べている郷土料理や家庭料理をお出ししていたのです。自分ではたいした料理は出していたとは思わなかったけど、出張や観光で来ているお客様に大変喜ばれて」の言葉には、故郷での普通の日常が如何に幸せな事と再認識されます。現在の書家としての才能もどこか郷土料理の感性とどこか似ているようです。地元新聞社（デーリー東北）に応募した小説に合わせたタイトルは、とても同じ人が描いた書とは思えない程変幻自在に見える。五感を研ぎ澄ますやわらかなパワーはこれからも楽しみです。