HACHINOHE HISTORIA

アオモリケンタゴマチニオケルジサツヨボウノタメノチイキシンダンニツイテ

青森県田子町における自殺予防のための地域診断について

著者:瀧澤 透 酒井 千鶴子

 青森県は国内でも自殺の多い都道府県である。自殺死亡率は全国ワースト 10位以内に過去16年間(1991~2006年)留まっており,特に2002~2005年の 4年間は全国ワースト 2位であった。  そして,田子町は青森県の中でも自殺の多い地域である。図 1は田子町における 1960~2006年の自殺死亡数の推移および国勢調査年の人口であるが,過疎化が進む中,自殺死亡数が増加している状況が示されている(図 1)。近年の状況として,2005年は 8人の自殺があり,自殺死亡率が 106.4人/(10万対)と高く県内ワースト1位であった。また,1999年と 2001年の両年は6人の自殺があり 1999年はワースト 3位,2001年はワースト 4位であった。これを性別に見た場合,男性は働き盛りの自殺が多く女性は 65歳以上の高齢者の自殺が多いという特徴が見出される。図 2は過去 12年間(1995~2006年)の性別・年齢階級別自殺死亡数であるが,男性は各年齢階級で自殺がみられるものの,女性は 23人中 22人が 65歳以上であった。

掲載元情報八戸学院大学紀要 第35号(2007) pp.87-95
カテゴリー医療・福祉,教育,地域分析
発行年月日2007/12
閲覧先八戸学院学術情報リポジトリ
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