アオモリケンノカンキョウオンヲモチイタカンセイジョウホウショリニカンスル

青森県の環境音を用いた感性情報処理に関する研究

著者:内山 晴夫 UCHIYAMA Haruo

「感性」とは何であろうか?その答の一つは「言葉で表現するのは難しいが,何かわれわれの心に訴えるようなもの」ではないであろうか?感性を扱う情報としては,例えば,画像などから受けるイメージ情報,表情などから受ける身体情報,デザインなどから受ける造形情報などが挙げられる。こららは,測定器を使って定量評価することはできない。しかし,環境音などから受ける音響情報なら,「ゆらぎ」を測定することにより,数値化して評価できる。 「ゆらぎ」とは,音のエネルギーが一定ではなく,大きくなったり小さくなったり,あるいは強くなったり弱くなったりする揺れのことである。この「ゆらぎ」は周波数スペクトルに現れ,快音とか不快音とかという表現で我々の感性に訴える。従つて,快音・不快音という言葉で表す感性を,「スペクトルのゆらぎ」という物理量で表現できることになる。 本研究ノートは,青森県の環境音を題材に「スペクトルのゆらぎ」を預J定し,快・不快という感性と「ゆらぎ」という物理量との間で定説となっていることの検証を,感性情報処理の立場から試みたものである。

掲載元情報八戸工業大学紀要第23巻,pp.221-230 The Bullet in of Hachinohe Institute of Technology,23,pp.221-230
カテゴリー医療・福祉,公害・環境問題,工学
発行年月日2004/2/27
閲覧先八戸工業大学学術リポジトリ
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