ジョウモンブンカトコダイブンカヲハイケイニシタブンガクシテキテンカイニツイテ
繩文文化と古代文化を背景にした文学史的展開について
著者:小泉 威士
一、序論 縄文文化は、東北地方に端を発する衣食住の充足した、日本の始勇的生活文化の開花したときだといえる。石器文化を基底にしてさらに飛躍し開花したのである。縄文文化がこれである。その文化を象徴するかのごとき土器の精ちな文様、造型の美は、人間がはじめて人間らしい生活を自覚した事実を立証するもので、豊かな人間の原点と推定するに足るものである。 これに対比する文化として、畿内に発生し、漢字を媒体として文学や律令制などを形成した文学文化を挙げることができる。弥生文化を色濃く投影した古代文化がそれである。 以下両文化における性質上の類似点ないしは相違点、あるいは文化の発展段階を辿りつつ、今度の日本文学の進路について論究してみたい。
掲載元情報 | 研究会会誌 第4号(1980) pp.75-79 |
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カテゴリー | 歴史(近世以前),文化 |
発行年月日 | 1980/3 |
閲覧先 | 八戸工業大学学術リポジトリ |
閲覧先での公開範囲 | 非公開 |