ハチノヘハンリョウニオケルユキグサレビョウノキロク

八戸藩領における雪腐病の記録

著者:星野 保 Tamotsu HOSHINO

八戸藩領にて1754年に積雪下に麦腐敗の記録を見出した.この記録は,青森県で最古のものである.盛岡藩の南部では水田裏作としての麦栽培は重要であるが,盛岡藩北部から八戸藩ではその重要性が低下し,七戸藩十和田では,救荒作物としての稗・蕎麦あるいは換金性の高い大豆に変化した.1754年の記録した八戸・軽米の医師,富阪凉仙は越前で生まれで,京で学んだ父を通じて西日本における水田裏作としての麦栽培の重要性を認識し,これまで記録されていない記述を残したと判断した.

掲載元情報八戸工業大学紀要第40巻,pp.222-224 The Bullet in of Hachinohe Institute of Technology,40,pp.222-224
カテゴリー歴史(近世以前),地形・地質・自然,災害
発行年月日20210326
閲覧先八戸工業大学学術リポジトリ
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