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現代迷信論

著者:今野 圓助 明石信子 荒和子 越後孝志 木村敦子 近藤育子 天摩裕子 仁井田裕美子 寺田由美子 前川原光子 三浦文子

ゼミナールは一般の講義授業とちがって、 学生ひとりひとりの自主的な勉強を個人指導するのが目的だから、 私の話を忠実にノートするだけではいけない。 めいめいが問題を持ち、その問題について研究するのを私が指導する形になる。 自分で調らべ、 自分で研究し、 自分なりの考えをまとめることが望ましい。 テキストとして私の著書の『現代の迷信』をめいめい読んでいるわけだが、この本は、日本人の日常生活、 生まれてから死ぬまで、 死後の供養までを含めて、 皆が迷信臭いと感じるような資料を全国的に集めて学問上の分 試みたものだが、 この中には肝心の迷信論は書かれてはいない。 だから、あなた方は、こうした迷信、 俗信を材料にして、 現代社会において、 生活慣習の中に含まれる古風なもの、 有害なもの、 馬鹿臭いもの、不合理 非科学的なものを、どう考えるか、めいめいの意見を持つように勉強してもらいたい。 家庭生活、社会生活の観察、 吟味、 反省が目的である。

掲載元情報八戸短期大学研究紀要第1巻(1974)pp.1-17
カテゴリー歴史(近代・現代),方言・地名,教育
発行年月日1974/7/1
閲覧先八戸学院学術情報リポジトリ
閲覧先での公開範囲非公開