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近年の日本人学校における障害児教育の取り組みに関する研究

著者:加藤 勝弘

本研究では、各種の調査結果を基に、近年の日本人学校における障害児教育の実態を明らかにし、その背景となる要因を検討した。その結果、2017年の文部科学省と国立特別支援教育総合研究所の共同調査で、「特別な配慮を必要とする児童生徒数」が2012年の229人から2017年には543人と、約2.4倍に増加していることが明らかとなった。他方、特別支援学級の増加はみられず、この要因として、ICFによる障害観の転換や「障害者の権利に関する条約」の批准を受けての国内法の整備、それに伴うインクルーシブ教育の推進と共生社会実現の理念が日本人学校にも萌芽しつつある可能性が示唆された。また、日本国内の幼児教育無償化の影響を受けて、今後、海外の障害幼児に対する支援の在り方が課題となることを指摘した。

掲載元情報八戸学院大学短期大学部研究紀要第49巻(2019)pp.1-16
カテゴリー医療・福祉,まちづくり・観光,教育
発行年月日2019/12/20
閲覧先八戸学院学術情報リポジトリ
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