フタツノリアリズムトトウホク──コクブイチタロウニオケル「キョウイクトトウホク」ノカノウセイ──

二つのリアリズムと東北── 国分一太郎における「教育と東北」の可能性 ──

著者:安部 貴洋

本論の目的は、国分一太郎『新しい綴方教室』を中心に、二つのリアリズム、 そして「教育と東北」の可能性を考察することにある。近年、1930 年代の東北にお ける生活綴方が再評価されつつある。生活綴方が、子ども自身による世界構築の試みとみなされ、今後の教育の可能性として捉えられているのである。だが、世界構築は 子ども一人で行われるものではない。教師による「愛情のいとなみ」、リアリズムが 必要となる。さらに、子どもによる世界構築の試みは東北を背景にしている。言い換 えれば、今後の教育の可能性はリアリズム、そして東北と深く結びついている。

掲載元情報八戸短期大学研究紀要第36巻(2013)pp.19-28
カテゴリー歴史(近代・現代),教育
発行年月日2013/3/21
閲覧先八戸学院学術情報リポジトリ
閲覧先での公開範囲全文公開