渡辺陶房
拠点・制作者 【八戸焼】
渡辺 真樹〔伝統工芸士 H19(2007).11.26認定〕
〒039-1108 八戸市大字上野字上野平33-6
電話:0178-23-4020
八戸焼 昭山窯
http://www8.plala.or.jp/theclayman/index.html
渡辺陶房 2代目 真樹さん インタビュー
●八戸焼は幕末まで造られていたと聞いていますが、起源についてわかっていることはありますか。
説が多く存在し、未だ不明。一説によると、山形の平清水焼を学んだ職人が八戸に来て八戸焼を作った、というものがあるが定かではない。
●なぜ跡を継いで八戸焼を続けようと思ったのですか。
焼き物を作る一族だったからというのと、新しい伝統を作りたかったからというのがある。
●八戸焼は他の焼き物と比べてどのような特徴がありますか。
地元の植物をモチーフにししている点。
●真樹さんの思う八戸焼の魅力を教えてください。
全て手作りで作られており、手技を使うため簡単には作れないところ。
●八戸焼には、どこで産出された土を使っていますか。
一般人の過度な採取を防止するため企業秘密。市などに許可を得て採っている。
●制作していて苦労することはありますか。
失敗や新しいデザインの製品を考え続けなければならない点。ただし、苦労する点でもあり楽しい点でもある。
●手作りにこだわっていると聞きましたが、その理由を教えてください。
手技が伝統だと考えているから。
●現在、八戸焼はマグカップ以外の製品が通販で販売されていませんが、何か理由があるのでしょうか。
専用の通販サイトを開設していないのと、仕事で手が回らないこと、全て手作りなので画像と商品がどうしても違ってしまうことが理由。
蟹沢焼窯跡に残っていた当時の制作道具の破片
●八戸焼と陶房の今後について何か考えていることがありましたらお聞かせ願えますか。
新製品のほか、様々な構想がある。
●最後に、他の人に伝えたいこと、知ってもらいたいことなどありましたら教えてください。
八戸焼が、普段使っているものの中に混ざっているようになるのが目標。
そのほか
●渡辺昭山は新潟・佐渡の出身。
●八戸焼の焼窯跡は蟹沢意外にも八戸各地に点在している。
●渡辺昭山が発見した蟹沢の窯跡は、現在保存などはされておらず藪の中。
●発見された陶片は全て博物館に寄贈した。
●窯跡調査の際、怪しまれないようにするため地元の写真家と八戸市教育委員会の職員とともに調査した。
●渡辺昭山が発見した蟹沢の窯跡周辺の土地を所有していた地主が聞いた話によると、そこにいた職人は幕末に北海道に渡ったのだそう。
●渡辺昭山は、八戸焼を「復活させる」というよりは「新しい伝統を作る」という姿勢だったのだそう。
●現在の八戸焼の大きな特徴の一つである緑色は、発見された陶片の一つが緑色で、それを参考にしたことに由来する。
●八戸焼は、市内では知名度が低いものの焼き物が好きな人には意外と知られているらしく、わざわざ大阪から直接買いに来る人もいたのだそう。