津軽・南部のさしこ着物 786点:国指定 重要無形民俗文化財

関係指定文化財 【南部菱刺し】

昭和58年4月13日指定

所有者:個人

展示:青森県立郷土館 青森市本町2-8-14(耐震補強工事等のため、令和2年10月から休館)
電話:017-777-1585
青森県立郷土館HP:https://www.kyodokan.com/

文化遺産オンライン:津軽・南部のさしこ着物
https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/160511

 長着(ながぎ。長着物)175点、短着(みじか。上体から腰までの短い仕事着)174点、そでなし76点、たつけ・ももひき(両足を通し、ひもで腰に巻く仕事着)324点、前だれ(腰にひもでしめ、両ひざの前をおおう仕事着)37点など786点が指定されている。
 「さしこ」は衣料の布を重ね合わせて、細かく刺し縫いしたものをいう。昔は津軽も南部も衣料が乏しく、麻糸を織り上げた麻布で衣類を仕立て、長持ちさせるため、切れやすい部分を補強するため糸で刺した。その刺し模様を工夫してデザイン化したのが、津軽のこぎん・南部の菱刺しである。江戸時代末ごろから木綿の古布が移入されると、さしこ着物に木綿布をあて、それを一面に木綿糸で刺して補強し、また刺し模様にも工夫をこらした。昔の農民の普段着や仕事着の衣生活の実態を知る上で貴重な資料である。