文化財詳細
#書籍・典籍・古文書#絵画・書#指定・登録なし#江戸時代#江戸後期#八戸クリニック街かどミュージアム#八戸市立図書館
東海道五十三次と名所絵
文化財区分 | 書籍・典籍・古文書,絵画・書 |
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時代区分 | 江戸時代,江戸後期 |
指定区分 | 指定・登録なし |
収蔵場所 | 八戸クリニック街かどミュージアム,八戸市立図書館 |
18世紀後半から参詣や名所旧跡めぐりの「旅」が盛んになると、名所・伝記・名物などを紹介する『都名所図絵』〔1780年〕や『東海道名所図絵』〔1797年〕など、名所絵を交えた旅行案内が作られるようになった。さらに、失敗やいたずらを繰り返す弥次さん喜多さんの道中を軽妙に描いた十辺舎一九(じっぺんしゃいっく)の『東海道中膝栗毛』〔享和2(1802)~文化11(1814)年〕も大ヒットし、19世紀前半は空前の旅ブームとなった。因みに、『東海道中膝栗毛』を始め一九作品の多くの挿絵を描いたのが、喜多川歌麿の高弟で八戸藩の御用絵師でもあった喜多川月麿(つきまろ)である。
そして、1830年代に日本を代表する風景画、葛飾北斎『冨嶽三十六景』と歌川広重『東海道五十三次(保永堂版)』が刊行された。共に、当時西洋から輸入された安価で鮮やかな化学顔料のベロ藍を多用し、海と空の青を豊かに表現した。
なかでも、本作の大ヒットにより一躍風景画の第一人者となった広重は、移り変わる四季と気象の中で暮らす人々を抒情的に描き出した。突然降り出した夕立に先を急ぐ「庄野」、旅宿のせわしい夕時を覗き見る「赤坂」、遠方に見え隠れする雄大な富士と馬に乗る愛らしい3人の少年が印象的な「吉原」など、観る者の旅心をくすぐる。
解説執筆者 | 八戸クリニック街かどミュージアム 小倉 学 |
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