文化財詳細
#考古資料#指定・登録なし#縄文時代#縄文中期#八戸市博物館#是川縄文館
円筒上層式土器
文化財区分 | 考古資料 |
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時代区分 | 縄文時代,縄文中期 |
指定区分 | 指定・登録なし |
収蔵場所 | 八戸市博物館,是川縄文館 |
縄文時代中期の円筒上層式土器の特徴は、土器の口が大きく外に開き、大きな4つの突起が付く。また、土器の上半部に縦・横位、弧状の粘土紐による立体的な装飾が巡り、隆帯の上や隆帯の隙間に縄文原体を押し付けた文様が施される。土器の装飾化に伴ってサイズが大型化し、高さが80cm以上になるものもある。中には、土器の内面に人の顔を表現したものもみられる。一方、円筒下層式にみられた植物繊維の混入はみられなくなる。
こうした大きな突起や立体的な装飾、植物繊維混入の断絶などの変化は、東北地方南部を中心とする「大木式(だいぎしき)土器」の影響によるものとみられる。逆に、円筒土器の縄文原体を押し付ける文様は「大木式土器」に採用され、相互に影響を与えている。
円筒上層式の最後であるe式の段階になると、それまで円筒土器にほとんど採用されなかった沈線による文様が「大木式土器」の影響を受けて取り入れられる。それ以降はさらに円筒式と大木式の融合が進み、次第に両者の違いがなくなり、円筒土器は終焉を迎える。
解説執筆者 | 八戸市社会教育課 横山 寛剛 |
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推薦文献 | ①村越潔 1984『円筒土器文化』雄山閣出版 ②八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館 2014『海と火山と縄文人-是川縄文館・東京大学共同研究展示-』 ③青森県 2017『青森県史 資料編 考古1 旧石器縄文前期~中期』 ④八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館 2017『是川縄文ムラを観る・描く-人と風と草木のものがたり-』 |
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