文化財詳細
#絵画・書#指定・登録なし#明治時代#明治前期#八戸クリニック街かどミュージアム
西南戦争
文化財区分 | 絵画・書 |
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時代区分 | 明治時代,明治前期 |
指定区分 | 指定・登録なし |
収蔵場所 | 八戸クリニック街かどミュージアム |
明治10(1877)年2月から約8カ月に及び熊本県・宮崎県・大分県・鹿児島県で展開された国内最後の内戦となる西南戦争は、国民の注目度も高く、双六などを含め300~600点の西南戦争錦絵が作られた。この頃はまだ江戸から続く浮世絵人気は高く、当時流行の赤・紫・緑が多用され、芝居がかった如何にも浮世絵風の作品が多い。なかには価格が記載されているものもあり、多く作られた3枚組は6銭〔現在の約1500円〕程度であった。
絵師たちは実際に九州で取材したのではなく、新聞記事や風説をもとに想像・誇張して描いたものが多く、特に「鹿児島女隊力戦ノ図」のように、士族の妻たちの女隊奮戦の虚構場面は人気があったようである。本図は、右から「佐阿こひ」(さあ来い)、「津宵こと」(強いこと)、「山上あれ」(参上あれ)、「嶋次千代」(島津千代)の女性4人が、官軍兵士に颯爽と立ち向かっている。
「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年(つきおかよしとし)(1839-1892)や美人画の名手楊洲周延(ようしゅうちかのぶ)(1838-1912)の作品が多く、西郷隆盛を中心に迫力ある画面を構成したものから、西郷の信頼厚い村田新八などを英雄視するような肖像画なども作られ、明治政府への国民の不満が反映されてか、薩摩士族に対して同情的なものが多い。
解説執筆者 | 八戸クリニック街かどミュージアム 小倉 学 |
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