文化財詳細
#工芸品#県指定(県重宝)#江戸時代#江戸後期#八戸市博物館#個人
菊牡丹唐草轡十字紋蒔絵漆器・唐草南部鶴紋蒔絵漆器
文化財区分 | 工芸品 |
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時代区分 | 江戸時代,江戸後期 |
指定区分 | 県指定(県重宝) |
収蔵場所 | 八戸市博物館,個人 |
本資料は、八戸藩8代藩主南部信真(なんぶのぶまさ)の8女・鶴姫と、薩摩藩8代藩主島津重豪(しまづしげひで)の13男・信順(のぶゆき)が婚姻する際に整えた婚礼調度品で、「唐草南部向鶴紋蒔絵漆器」は鶴姫の婚礼調度品であり、「菊牡丹唐草轡十字紋蒔絵漆器」は信順が薩摩から持参したものとされる。島津家の轡(くつわ)十字紋と南部家の向鶴紋、双方の家紋があしらわれたこれらの調度品は、当館所蔵資料の中でも特に人気が高く、青森県史ほか多数の書籍・図録等でも紹介されており、八戸地域を代表する貴重な文化財の一つといえる。
信真には男女共に多くの子がいたが、跡を継ぐべき男子が次々に亡くなったため、養子縁組の必要に迫られた。そこで鶴姫の婿に信順を迎えるという形で、2人は天保9年(1838)に婚約し、嘉永3年(1850)正式に結婚した。信順が島津家から遠く離れた南部家へ婿入りした理由は諸説あるが、父・重豪の子らは様々な大名家と婚姻関係を結んでおり、信順の婿入りはその縁戚拡大策の一環とされている。
解説執筆者 | 八戸市博物館 野沢 江梨華 |
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推薦文献 | 八戸市 2017『新編八戸市史 通史編Ⅱ近世』 |
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