産業都市八戸の歩みと企業誘致について

八戸市商工労働観光部 産業労政課

八戸市では、1964年(昭和39年)の新産業都市指定を契機に、青森県と一体となって港湾や道路、工業用地などの産業基盤の整備が進められています。

八戸港の全景 (画像提供:八戸市商工労働観光部 産業労政課)

1964年(昭和39年)から、八戸第二臨海工業用地と、立地企業に勤務する従業員の居住地確保のために多賀台住宅用地が整備され、臨海部には三菱製紙株式会社八戸工場をはじめとする基礎・素材型の大手企業が相次いで立地いたしました。

1970年(昭和45年)からは、市街地に散在する水産加工工場の集約・共同化を図るため、市川工業用地が整備され、1973年(昭和48年)からは、住宅と工場の混在の解消を図るため桔梗野工業団地が整備されました。

また1984年(昭和59年)から八戸内陸工業用地、1989年(平成元年)からは、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律(頭脳立地法)に基づく促進地域の指定を機に、八戸ハイテクパークが整備され、さらに、1990年(平成2年)からは、八戸北インター工業用地が整備され、加工組立や高度技術産業の産業集積が進み、6つの工業用地には、多様な産業の企業約220社が立地し、約8,400人の雇用が創出されています。

桔梗野工業団地
(画像提供:八戸市商工労働観光部 産業労政課)
八戸グリーンハイテクランドへの企業集積
(画像提供:八戸市商工労働観光部 産業労政課)

工業用地への立地企業の中には、自動車・スマートフォン等の高機能部品の原材料製造、ボーイング社の航空機等の部品加工プログラム設計、HV・EV車搭載の角度センサ製造、心臓カテーテル手術用ガイドワイヤの設計など、独自の高度技術によって世界トップクラスのシェアを持つ企業が多数立地しています。

このように、多様な産業の集積が進み、現在では年間5,000億円以上の製造品を出荷する東北有数の産業都市として発展してきました。(2019年の製造品出荷額等の額は5,475億円)

2002年(平成14年)に東北新幹線八戸駅が開業してから20年を迎えますが、誘致企業数は開業前に比べ飛躍的に増加し、ヤフー㈱八戸センター、マネックス証券㈱八戸コンタクトセンター、ENEOSエルエヌジーサービス㈱といった大手企業の事業所が開設するなど、IT・テレマーケティング産業、エネルギー関連産業、物流業といった新たな産業も集積してきています。

エネルギー関連産業の集積
(画像提供:八戸市商工労働観光部 産業労政課)
素材型産業の集積
(画像提供:八戸市商工労働観光部 産業労政課)

現在、八戸北インター工業団地の南側では、新たな産業集積の基盤となる「八戸北インター第2工業団地」の整備が進められており、産業都市八戸の更なる発展が期待されます。

2023年2月掲載