HACHINOHE HISTORIA

八戸都市圏スクラム8ついて

   八戸市 総合政策部 政策推進課

1、はじめに

八戸圏域連携中枢都市圏(以下「八戸圏域」)は、青森県南部に位置する三戸町、五戸町、田子町、南部町、階上町、新郷村、おいらせ町、八戸市の8市町村で構成する圏域です。

この8市町村は、古くは藩政時代から同じ南部藩として、長い歴史を共有してきており、これまでにも一部事務組合を組織して消防救急やし尿処理施設の共同処理事務を行うなど、広域的な課題に対して一体となって取り組んできました。そのような中、平成21年からは定住自立圏域を形成し、都市機能及び生活機能の確保・充実を図るとともに魅力あふれる地域づくりを推進してきましたが、八戸市が中核市に移行したことに伴い、平成29年3月、連携中枢都市圏に発展的に移行し、「地域の個性が輝き 自立した 八戸圏域」を圏域の目指す将来像に掲げ、その実現にむけた取組を推進しています。

8市町村(地図)(画像提供:八戸市 総合政策部 政策推進課)

2、連携中枢都市圏構想について

連携中枢都市圏構想は、平成26年度に国が示した広域連携の仕組みであり、人口減少・少子高齢社会においても、圏域の中心都市が近隣の市町村と連携し、①「経済成長のけん引」、②「高次都市機能の集積・強化」、③「生活関連機能サービスの向上」を図ることにより、将来にわたって一定の圏域人口を有し、活力ある経済圏・生活圏を維持するための拠点を形成することを目的としています。

3、具体的な取組について

八戸圏域では、圏域の中長期的な将来像や具体的な取組を定める「八戸圏域連携中枢都市圏ビジョン」を策定しています。平成29年度から開始した第1期の取組期間が令和3年度で終了し、令和4年度からは第2期へと移行し、令和4年度は78の連携事業に取り組んでいます。

以下、具体的な取組をいくつかご紹介します。

①経済成長のけん引に関する取組

・八戸都市圏交流プラザ運営事業(東京都内で八戸都市圏交流プラザ8base(エイトベース)を運営)

・八戸広域観光推進事業(八戸圏域版DMOである一般財団法人VISITはちのへと連携して広域観光を推進)

 

八戸都市圏交流プラザ8base (画像提供:八戸市 総合政策部 政策推進課)

②高次都市機能の集積・強化に関する取組

・美術館運営事業(八戸市美術館主催の展覧会について、圏域内の未就学児及び小中学生の観覧無料)

・学生まちづくり参画促進事業(学生が取り組む地域振興・地域貢献に関する活動などに対して助成金を交付)

八戸市美術館 (画像提供:八戸市 総合政策部 政策推進課)

③生活関連機能サービスの向上に関する取組

・医師派遣事業(八戸市立市民病院から圏域町村の病院に対して医師を派遣することで、圏域全体の医療提供体制を確保)

・ドクターカー運行事業(移動型緊急手術室(V3)を含むドクターカー3台を配備・運行)

・移住・交流促進事業(移住セミナーや相談会の開催などにより移住・交流を促進)

・ファミリーサポートセンター事業(育児援助を受けたい人と行いたい人のマッチングを行い、子育て支援サービスを充実)

・公共交通による交流促進事業(圏域内の地域資源を活かしたバスパックの企画・提供を実施)

ドクターカー(右はV3の画像) (画像提供:八戸市 総合政策部 政策推進課)

4、おわりに

近年は、人口減少の進行や自然災害の激甚化・多発化に加え、新型コロナウィルス感染症を契機としたデジタル化の進展、グリーン社会実現に向けた取組の加速など、圏域を取り巻く環境は大きく変容してきています。そのような中、八戸圏域が一定の圏域人口を有し魅力あふれる圏域として持続的に発展していくためにも、「八戸都市圏スクラム8」という愛称のとおり、8市町村がスクラムを組み一丸となって取組を推進していきます。

2023年2月掲載